
副業の確定申告はいくらから必要?会社にバレない住民税の仕組みを税理士が解説
「副業で少し稼いだけど、確定申告は必要?」「会社にバレたくないけど、どうすれば?」——副業を始めた方からよくいただくご相談です。
結論から言うと、副業の所得が年間20万円を超えたら所得税の確定申告が必要です。 会社にバレるかどうかの鍵は「住民税」。確定申告書の1か所を正しく書けば、バレるリスクを下げられます。
この記事では、奈良の税理士が副業の確定申告ラインと、住民税の普通徴収を活用した「バレにくくする」実務を解説します。
副業の確定申告が必要になるライン
給与所得者(会社員)が副業をしている場合、副業の「所得」が年間20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。
「所得」=「収入」ではありません。
- 収入: 売上・報酬の総額
- 所得: 収入 − 必要経費
例:副業収入30万円 − 経費12万円=所得18万円 → 確定申告は不要
ただし「住民税の申告」は別
所得税の確定申告が不要(20万円以下)でも、住民税は金額に関係なく申告が必要です。市区町村の窓口で住民税の申告書を提出します。これを怠ると、後から「なぜ副業分が申告されていないのか」と指摘されるリスクがあります。
「給与所得」の副業は20万円ルール対象外
アルバイト・パートなど給与所得の副業は、20万円ルールの対象外です。2か所以上から給与をもらっている場合、金額に関わらず本業の年末調整では精算できない副業分について確定申告が必要になります(年末調整済みの本業を除き、副業給与とその他所得が20万円超の場合)。
事業所得か雑所得か、どちらで申告?
2022年10月の国税庁通達で、副業の所得区分の判断基準が明確化されました。
- 帳簿書類の記帳・保存がある → 原則「事業所得」(収入規模が僅少でない場合)
- 帳簿がない → 原則「雑所得」
事業所得で申告すると、青色申告特別控除(最大65万円)・損益通算・赤字の3年繰越が使えるメリットがあります。副業を継続的に行うなら、帳簿をつけて事業所得で申告するほうが節税効果が大きくなります。
副業が会社にバレる仕組み
会社にバレる最大の原因は住民税です。
通常、会社員の住民税は給与から天引き(特別徴収)されます。確定申告で副業所得が加算されると、その分の住民税も上乗せされて会社に通知されるため、経理担当者が「この人、住民税が他の社員より明らかに高い」と気づく可能性があります。
バレにくくする方法:住民税を「普通徴収」に
確定申告書第二表の**「住民税・事業税に関する事項」欄で、副業分の住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」**に◯を付けます。
この設定にすると、副業分の住民税は自宅に納付書が届き、会社給与分と切り分けて納税できます。会社には本業分の住民税通知しか届きません。
注意点
- 副業が事業所得・雑所得・不動産所得の場合は普通徴収が選択しやすい
- 副業が給与所得(アルバイトなど)の場合、自治体によっては普通徴収が選択できないことがある。2か所給与は原則として合算して特別徴収になる
- 100%バレない保証はありません(自治体の運用差・住民税額の目立ちやすさなど)
- 会社の就業規則で副業が禁止されている場合、住民税以外の経路(SNS・知人・取引先)でバレるリスクもある
副業の確定申告のやり方(3ステップ)
ステップ1:副業の収入と経費を整理
- 収入: 支払調書・振込明細・プラットフォームの売上レポート
- 経費: 領収書・クレカ明細・通信費や家賃の按分記録
会計ソフト(freee・マネーフォワード・弥生)を使うと、確定申告書の作成まで一気通貫で進みます。
ステップ2:本業の源泉徴収票を用意
会社から発行される源泉徴収票と、副業分の収入・経費を合わせて申告書を作成します。
ステップ3:住民税を「自分で納付」に設定
確定申告書第二表の「住民税・事業税に関する事項」欄で「自分で納付」に◯。e-Taxの場合は該当項目にチェックを入れます。
税理士に相談すべきケース
- 副業の所得が20万円前後で、申告要否の判断が微妙
- 事業所得で申告したいが、青色申告や帳簿付けが不安
- 副業の経費をどこまで計上できるか整理したい
- 将来的に副業を本業にする・法人化を検討したい
横山千夏税理士事務所では、副業会社員の確定申告から、将来の独立・法人化までご相談に応じています。「バレずに、かつ節税しながら申告したい」という方もお気軽にご相談ください。奈良県内はもちろん、オンライン対応も可能です。


